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工事契約に関する規程・通知(詳細)

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通知名 建設産業における生産システム合理化指針について
決定制定日 1991/03/01
最終改正日 1991/03/01
文書番号 国施第6号
文書本文
(最終改正)
建設産業における生産システム合理化指針について

国施第6号 平成3年3月1日

大臣官房会計課長
大臣官房文教施設部技術課長
大臣官房文教施設部各工事事務所長
各国立学校長(久里浜養護を除く)     殿
各大学共同利用機関長
大学入試センター所長
文部省各施設等機関長
日本学士院長
文化庁長官
文化庁各施設等機関長


文教施設部長


このことについて、別紙(写)のとおり建設省建設経済局長から通知がありましたので、貴部局発注に係る建設工事について、本指針が遵守されるよう御配慮願います。
なお、昭和53年12月15日付け国管第2号管理局長通知「元請・下請関係合理化指導要綱について」は、廃止しますので、申し添えます。

別紙

建設産業における生産システム合理化指針について

建設省経構発第2号の3 平成3年2月5日

文部省大臣官房長


建設省建設経済局長


建設産業における生産システムの合理化については、従来より建設業法及び関係法令の規定を踏まえ、貴職の協力も得てその推進に努めてきたところであるが、今般、中央建設業審議会の第三次答申(昭和63年5月27日)を受けて、建設生産システムの合理化を一層推進するため、「建設産業における生産システム合理化指針」を別添のように定め、建設大臣への届出に係る建設業者団体を通じ、建設業者に対する指導を行うとともに、各都道府県に対し建設業者への指導を要請したところである。
ついては、貴職におかれても、本指針の趣旨を御了知の上、貴職発注工事に係る建設業者において本指針が遵守されるようよろしく御配慮をお願いする。
なお、「元請・下請関係合理化指導要綱」(昭和53年11月30日付け建設省計建発第318の3号)は廃止する。

(別添)

建設産業における生産システム合理化指針

第1 趣旨
建設産業の生産活動は、総合的管理監督機能(発注者から直接建設工事を請け負って企画力、技術力等総合力を発揮してその管理監督を行う機能)と、直接施工機能(専門的技能を発揮して工事施工を担当する機能)とが、それぞれ相互に組み合わされて行う方式が基本となっている。
これらの機能を軸とした分業関係を基本とする建設生産システムの下、基幹産業としての活力に溢れた建設産業の実現を図るとともに、発注者の信頼に応えうる適正かつ効率的な建設生産を確保するためには、すべての建設業者が技術と経営に優れた企業への成長を目指しつつ、その分担する分野において、役割に応じた責任を的確に果たすことが不可欠である。
本指針は、総合的管理監督機能を担う総合工事業者と直接施工機能を担う専門工事業者が、それぞれ対等の協力者として、その負うべき役割と責任を明確にするとともに、それに対応した建設産業における生産システムの在り方を示したものである。これは、建設生産システムの合理化を進める上での行政による指導の指針であり、建設業者の取組の指針となるべきものである。

第2 総合工事業者の役割と責任
総合工事業者は、総合的管理監督機能を担うとともに、建設工事の発注者に対して契約に基づき、工事完成についてのすべての責任を持つという役割を有している。
また、総合工事業者が、発注者との間で行う請負価格、工期(工事着手の時期及び工事完成の時期)の決定等は、自らの経営はもとより、専門工事業者の経営の健全化にも大きな影響をもたらすものである。
このため、次の責任を果たすべきである。
ア 経営計画の策定、財務管理及び原価管理の徹底等的確な経営管理を行いうる能力の向上に努めること。また、常に合理的な請負価格、工期による受注に努めるとともに、専門工事業者への発注に当たっては、請負価格、工期、請負代金支払等の面で、適正な契約を締結すること。
イ 業種・工程間の総合的な施工管理を的確に行うため、技術者に対する研修の充実等により、管理監督機能の向上に努めること。
 また、効率的かつ高度な建設生産を確保するため、技術開発の推進、施工の合理化に努めること。
ウ 優良な専門工事業者の選定を行うため、専門工事業者の施工能力、経営管理能力等を的確に把握し、評価できる体制の確立に努めること。
エ 優秀な建設労働者を確保するため、労働時間の短縮、休日の確保ヽ労働福祉の充実、安全の確保及び作業環境の整備等に努めること。

第3 専門工事業者の役割と責任
専門工事業者は、直接施工機能を担っており、建設生産物の品質、原価に対し実質的に大きな影響を与えるものである。
また、近年においては、建設生産システムにおける専門工事業者の担う役割が増大しており、特に、専門的技術・技能を有する建設労働者を接に雇用する等の点において、今後の建設産業の発展に大きな役割を有してる。
このため、次の責任を果たすべきである。
ア 教育訓練等の充実や、技術・技能資格等の取得の奨励等により、施工能力及び経営管理能力を向上させるとともに、常に合理的な契約条件による受注に努め、企業基盤の強化を図ること。
イ 専門工事業者の役割の高度化という要請に応え、分担する工事分野において、直接施工のみならず施工管理をも自らが行いうる体制の確立に努めるとともに、各々の能力に応じて部分一式等多様な業種・工程を担うことができるよう努めること。
ウ 優秀な建設労働者を確保するため、直用化の推進等による雇用の安定、月給制の拡大、職能給の導入、労働時間の短縮、休日の確保、労働福祉の充実、安全の確保及び作業環境の整備等に努めること。

第4 適正な契約の締結
(一) 契約締結の在り方
建設工事の施工における企業間の下請契約の当事者は、契約の締結に当たって、次の事項を遵守するものとする。
また、建設工事の内容や工期・工程において、変更又は追加の必要が生じた場合における契約の締結についてもこれに準ずるものとする。
ア 建設工事の開始に先立って、建設工事標準下請契約約款又はこれに準拠した内容を持つ契約書による契約を締結すること。
イ 契約の当事者は対等な立場で十分協議の上、施工責任範囲及び施工条件を明確にするとともに、適正な工期及び工程を設定すること。
ウ 請負価格は契約内容達成の対価であるとの認識の下に、施工責任範囲、工事の難易度、施工条件等を反映した合理的なものとすること。
また、消費税相当分を計上すること。
エ 請負価格の決定は、見積及び協議を行う等の適正な手順によること。
オ 下請契約の締結後、正当な理由がないのに、請負価格を減じないこと。
(二) 代金支払等の適正化
下請契約における注文者(以下「注文者」という。)からその契約における受注者(以下「受注者」という。)に対する請負代金の支払時期及び方法等については、建設業法に規定する下請契約に関する事項のほか、次の各号に定める事項を遵守するものとする。
なお、資材業者、建設機械又は仮設機材の賃貸業者等についてもこれに準じた配慮をするものとする。
ア 請負代金の支払は、請求書提出締切日から支払日(手形の場合は手形振出日)までの期間をできる限り短くすること。
イ 請負代金の支払は、できる限り現金払とし、現金払と手形払を併用する場合であっても、支払代金に占める現金の比率を高めるとともに、少なくとも労務費相当分については、現金払とすること。
ウ 手形期間は、120日以内で、できる限り短い期間とすること。
エ 前払金の支払を受けたときは、受注者に対して資材の購入、建設労働者の募集その他建設工事の着手に必要な費用を前払金として支払うよう、適切な配慮をすること。特に、公共工事においては、発注者(下請契約における注文者を除く。以下同じ。)からの前金払は現金でなされるので、企業の規模にかかわらず前金払制度の趣旨を踏まえ、受注者に対して相応する額を、速やかに現金で前金払するよう十分配慮すること。
オ 建設工事に必要な資材をその建設工事の注文者自身から購入させる場合は、正当な理由がないのに、その建設工事の請負代金の支払期日前に、資材の代金を支払わせないこと。

第5 適正な施工体制の確立
(一) 施工体制の把握
建設業法に基づく適正な施工体制の確保等を図るため、発注者から直接建設工事を請け負った建設業者は、施工体制台帳を整備すること等により、的確に建設工事の施工体制を把握するものとする。
(二) 一括下請の禁止等
ア 一括下請は、中間において不合理な利潤がとられ、これがひいては建設工事の質の低下、受注者の労働条件の悪化を招くおそれがあること、実際の建設工事施工上の責任の所在を不明確にすること、発注者の信頼に反するものであること等種々の弊害を有するので、建設業法において原則として禁止されているところであるが、発注者の承諾が得られる場合においても、極力避けること。
イ 不必要な重層下請は、同様に種々の弊害を有するので行わないこと。
(三) 技術者の適正な配置
ア 工程管理、品質管理、安全管理等に遺漏が生ずることのないよう、適切な資格、技術力等を有する技術者等の適正な配置を図ること。特に、指定建設業監理技術者資格者証に係る建設業法の規定を遵守すること。
イ 建設業者が工事現場ごとに設置しなければならない専任の主任技術者及び監理技術者については、常時継続的に当該工事現場において専らその職務に従事する者で、その建設業者と直接的かつ恒常的な雇用関係にある者とすること。
(四) 適正な評に基づく受注者の選定
注文者は、受注者の選定に当たっては、その建設工事の工に関し建設業法の規定を満たす者であることはもとより、
ア 施工能力
イ 経営管理能力
ウ 雇用管理及び労働安全衛生管理の状況
エ 労働福祉の状況
オ 関係企業との取引の状況
等を的確に評価し、優良な者を選定するものとする。
この場合においては、少なくとも別表1に掲げる事項のすべてが満たされるよう留意するものとする。

第6 建設労働者の雇用条件等の改善
建設業者は、建設労働者の雇用・労働条件の改善等を図るため、安定的な雇用関係の確立や建設労働者の収入の安定等を図りつつ、少なくとも別表2に定める事項について措置するものとする。
また、発注者から直接建設工事を請け負った建設業者は、建設労働者の雇用の改善等に関する法律及び労働安全衛生法の遵守、労働者災害補償保険法に係る保険料の適正な納付、適正な工程管理の実施等の措置を講じるとともに、その建設工事におけるすべての受注者が別表2に定める事項について措置するよう指導、助言その他の援助を行うものとする。
この場合、発注者から直接建設工事を請け負った建設業者以外の注文者は上記の指導、助言その他の援助が的確に行われるよう協力するものとする。

第7 遵守のための体制づくり
(一) 建設業者は、その役職員に対する本指針の周知徹底に努めなければならない。特に、総合工事業者にあっては建設生産システムの合理化を積極的に推進する体制の整備・拡充に努めるとともに、その請け負った建設工事におけるすべての建設業者に対して本指針の第四及び第五の遵守についての指導に努めるものとする。
(二) 建設業者団体においては、会員企業に対する本指針の周知徹底に努めるとともに、本指針の遵守について団体としての取組の体制を確立するものとする。
(三) 本指針に基づき、真に合理的な建設生産システムを確立するためには、総合工事業者と専門工事業者のそれぞれが果たすべき役割と責任についての理解を共有することが不可欠である。
このため、建設業者団体が主体となり、総合工事業者、専門工事業者のそれぞれが対等な立場に立って協議を行う場を設け、適正な契約関係の形成のためのルール、建設労働者の雇用・労働条件等の改善及び技術・技能の向上に係る役割分担に関するルール等を確立するものとする。

別表1
(一) 過去における工事成績が優良であること。
(二) その建設工事を施工するに足りる技術力を有すること。
(三) その建設工事を施工するに足りる労働力を確保できると認められること。
(四) その建設工事を施工するに足りる機械器具を確保できると認められること。
(五) その建設工事を施工するに足りる法定資格者を確保できると認められること。
(六) 財務内容が良好で、経営が不安定であると認められないこと。
(七) 建設事業を行う事業場ごとに雇用管理責任者が任命されているとともに、労働条件が適正であると認められること。
(八) 一の事業場に常時10人以上の建設労働者を使用している者にあっては、就業規則を作成し、労働基準監督署に届け出ていること。
(九) 建設労働者の募集は適法に行うことはもとより、出入国管理及び難民認定法に違反して不法に外国人を就労させるおそれがないと認められること。
(十) 過去において労働災害をしばしば起こしていないこと。
(十一) 賃金不払を起こすおそれがないと認められること。
(十二) 現に事業の附属寄宿舎に建設労働者が居住している場合においては、寄宿舎規則を作成し、労働基準監督署に届け出ていること。
(十三) 取引先企業に対する代金不払を起こすおそれがないと認められること。

別表2
〈雇用・労働条件の改善〉
(一) 建設労働者の雇入れに当たっては、適正な労働条件を設定するとともに、労働条件を明示し、雇用に関する文書の交付を行うこと。
(二) 適正な就業規則の作成に努めること。この場合、一の事業場に常時10人以上の建設労働者を使用する者にあっては、必ず就業規則を作成の上、労働基準監督署に届け出ること。
(三) 賃金は毎月一回以上一定日に通貨でその全額を直接、建設労働者に支払うこと。
(四) 建設労働者名簿及び賃金台帳を適正に調製すること。
(五) 労働時間管理を適正に行うこと。この場合、労働時間の短縮や休日の確保には十分配慮すること。

〈安全・衛生の確保〉
(六) 労働安全衛生法に従う等建設工事を安全に施工すること。特に、新たに雇用した建設労働者、作業内容を変更した建設労働者、危険又は有害な作業を行う建設労働者、新たに職長等建設労働者を直接指揮監督する職務についた者等にする安全衛生教育を実施すること。
(七) 災害が発生した場合は、当該下請契約における注文者及び注者から直接建設工事を請け負った建設業者に報告すること。

〈福祉の充実〉
(八) 雇用保険、健康保険及び厚生年金保険に加入し、保険料を適正に納付すること。なお、健康保険又は厚生年金保険の適用を受けない建設労働者に対しても、国民健康保険又は国民年金に加入するよう指導に努めること。
(九) 任意の労災補償制度に加入する等労働者災害補償に遺漏のないよう努めること。
(十) 建設業退職金共済組合に加入する等退職金制度を確立するとともに、厚生年金基金の加入にも努めること。なお、厚生年金基金の加入対象とならない建設労働者に対しても、国民年金基金に加入するよう指導に努めること。
(十一) 自らが使用するすべての建設労働者に対し、健康診断を行うよう努めること。特に、常時使用する建設労働者に対しては、雇入れ時及び定期の健康診断を必ず行うこと。

〈福利厚生施設の整備〉
(十二) 建設労働者のための宿舎を整備するに当たっては、その良好な居住環境の確保に努めること。この場合、労働基準法における寄宿舎に関する規定を遵守すること。
(十三) 建設現場における快適な労働環境の実現を図るため、現場福利施設(食堂、休憩室、更衣室、洗面所、浴室及びシャワー室等)の整備に努めること。特に、発注者から直接建設工事を請け負った建設業者は、これに努めること。

〈技術及び技能の向上〉
(十四) 建設労働者の能力の開発及び向上のため、技術及び技能の研修・教育訓練に努めること。

〈適正な雇用管理〉
(十五) 雇用管理責任者を任命し、その者の雇用管理に関する知識の習得及び向上を図るよう努めること。
(十六) 建設労働者の募集は適法に行うこと。
(十七) 出入国管理及び難民認定法に違反して不法に外国人を就労させないこと。

〈その他〉
(十八) 前各号に定める事項のほか、建設業法施行令第7条の3各号に規定する法令を遵守すること。
担当 なし
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