通知名 | 地域建設業経営強化融資制度について |
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決定制定日 | 2008/11/04 |
最終改正日 | 2021/04/14 |
文書番号 | 20文科施第345号 |
文書本文 (最終改正) |
地域建設業経営強化融資制度について(通知) 20文科施第345号 平成20年11月4日 改正 22文科施第547号 平成23年2月1日 23文科施第668号 平成24年3月14日 24文科施第634号 平成25年3月29日 25文科施第601号 平成26年3月31日 26文科施第527号 平成27年3月13日 27文科施第577号 平成28年3月23日 3文科施第29号 令和3年4月14日 大臣官房会計課長 大臣官房文教施設企画部長 研究開発局長 国立教育政策研究所長 殿 科学技術政策研究所長 日本学士院長 文化庁長官 文部科学省大臣官房文教施設企画部長 文部科学省大臣官房会計課長 建設投資の急速な減少、不動産業の業況の悪化、資材価格の高騰等により、地域の経済・雇用を支える中小・中堅建設業者は極めて厳しい状況に直面しており、今般、「安心実現のための緊急総合対策」(平成20年8月29日「安心実現のための緊急総合対策」に関する政府・与党会議、経済対策閣僚会議合同会議)において、建設業の資金調達の円滑化について支援を実施することとされたところです。 これを受け、建設業の資金調達の円滑化の推進のため、中小・中堅元請建設業者が有する請負代金債権について譲渡先が当該建設業者に行う転貸融資に併せて、金融機関が当該建設業者に融資を行う場合に保証事業会社が金融保証を行うことができることとする地域建設業経営強化融資制度が創設されました。これに伴い当該制度の運用について下記のとおり定めましたので、遺漏のないよう願います。 この通知は、平成20年11月4日から適用することとし、令和8年3月末日までの間に限り効力を有するものとします。 記 1 地域建設業経営強化融資制度の概要 地域建設業経営強化融資制度は、公共工事を受注・施工している中小・中堅元請建設業者(原則として資本の額若しくは出資の総額が20億円以下又は常時使用する従業員の数が1500人以下の建設業者とする。以下「受注者」という。)が、契約担当官等(会計法第29条の3第1項に規定する契約担当官等をいう。以下「発注者」という。)の承諾(文部科学省発注工事請負等契約規則別記第一号工事請負契約基準(以下「工事請負契約基準」という。)第5第1項ただし書に規定する「発注者の承諾」をいう。以下同じ。)を得て記6に規定する債権譲渡先(以下「債権譲渡先」という。)に譲渡した工事請負代金債権(工事請負契約基準第1第2項に規定する請負代金債権をいう。以下「債権」という。)を担保として、債権譲渡先が受注者に対して当該工事に係る融資を行うものである。本制度では、債権譲渡先が融資を行うに当たって金融機関から借り入れる転貸融資資金については、一般財団法人建設業振興基金(以下「基金」という。)が債務保証を行うことができるものとする。 また、債権譲渡先の転貸融資と併せて金融機関が受注者に対して当該工事に係る融資を行う場合に、保証事業会社(公共工事の前払金保証事業に関する法律(昭和27年法律第184号)第2条第4項に規定する保証事業会社をいう。以下同じ。)が公共工事の前払金保証事業に関する法律第19条第1号の規定に基づき、記11に規定する保証範囲内において金融保証を行うことができるものとする。 2 債権譲渡の対象工事 発注者が承諾できる工事は、以下を除く工事とする。 (1)工事請負契約基準第4第4項に規定する保証(いわゆる「役務的保証」であり、保証金額を限度として公共工事の請負契約上の債務の履行を保証人が保証し、受注者に債務不履行が生じた場合には、保証人が代替業者を選定して工事を履行させるものをいう。)を付した工事 (2)受注者が当該工事の契約に基づく賠償金、損害金、違約金又は遅延利息を支払っている工事 (3)以下の工事を除く、国庫債務負担行為及び歳出予算の繰越し等工期が複数年度に亘る工事 ① 国庫債務負担行為の最終年度の工事であって、かつ、年度内に終了が見込まれる工事 ② 前年度から繰り越された工事であってかつ、年度内に終了が見込まれる工事 ③ その他別に定める工事 (4)予算決算及び会計令(昭和年勅令第165)第86条第1項(第98条で準用する場合を含む。)の調査の対象となった者と契約した工事 (5)その他受注者の施工する能力に疑義が生じているなど債権譲渡の承諾に不適当な特別の事由がある工事 3 譲渡債権の範囲 債権譲渡の見込額は、当該工事の工事請負契約書に記載されている工事請負代金額から工事請負契約基準第35第1項に規定する前払金(以下「前払金」という。)、同第35第3項に規定する中間前払金(以下「中間前払金」という。)、同第38第5項に規定する部分払金(以下「部分払金」という。)、同第39第1項に規定する部分引渡しに係る請負代金(以下「部分引渡しに係る請負代金」という。)を控除した額とする。 ただし、請負工事が完成した場合における債権譲渡額は、当該工事の工事請負契約書に定められた検査に合格し引渡を受けた出来形部分に相応する工事請負代金額から前払金、中間前払金、部分払金、部分引渡しに係る請負代金及び当該工事の請負契約により発生する発注者の請求権に基づく金額を控除した額とする。 また、当該工事請負契約が解除された場合においては、当該工事の工事請負契約書に定められた出来形部分の検査に合格し引渡を受けた出来形部分に相応する工事請負代金額から前払金、中間前払金、部分払金、部分引渡しに係る請負代金及び当該工事の請負契約により発生する違約金等の発注者の請求権に基づく金額を控除した額とする。 なお、債権譲渡先と受注者の間の債権譲渡契約において、請負代金額に増減が生じた場合には、受注者が債権譲渡先に変更後の工事請負契約書の写しを提出して通知しなければならない。 4 債権譲渡を承諾する時点 当該工事の出来高(記2(3)①にあっては、最終年度の工事に係る出来高)が、2分の1以上に到達したと認められる日以降とする。 5 承諾権限 受注者が債権譲渡を行うに当たっては、発注者の承諾を得るものとする。 6 債権譲渡先 債権譲渡先は、以下の受注者への資金供給の円滑化に資する資金の貸付事業(中小・中堅元請建設業者に対する電子記録債権(電子記録債権法(平成19年法律第102号)第2条第1項に規定する電子記録債権をいう。以下同じ。)の発行及び特定目的会社に対する電子記録債権発行に関する指示を含む。)を行う者とする。 ① 事業協同組合(事業協同組合連合会等を含む。以下同じ。) ② 建設業の実務に関して専門的な知見を有すること、本制度に係る受注者への貸付事業を確実に実施できる財産的基盤及び信用を有すること等の要件を満たす者として基金が被保証者として適当と認める民間事業者 7 債権譲渡の承諾の条件 発注者は、承諾に当たって次に掲げる条件を付すこととする。 (1)記3に掲げる譲渡債権の範囲 (2)受注者及び債権譲渡先は、債権譲渡の承諾後、金銭消費貸借契約を締結し、当該契約に基づき融資が実行された場合には、速やかに連署して発注者に融資実行報告書を提出すること。 (3)受注者が、当該工事に関する資金の貸付を受けるため、保証事業会社による金融保証を受けた場合は、公共工事金融保証証書の写しを速やかに発注者に提出すること。 (4)記9に掲げる譲渡債権が担保する範囲。 (5)受注者及び債権譲渡先は、譲渡債権について、他の第三者に譲渡し若しくは質権を設定しその他債権の帰属並びに行使を害すべき行為を行わないこと。 (6)保証事業会社が有する金融保証に係る求償債権の担保に関しては、債権譲渡先が責任を持って行うこととし、発注者は関与しないこと。 8 支払計画等の提出 受注者は、債権譲渡先から融資を受ける際に、融資申請時までの当該工事に関する下請負人等への代金の支払状況及び本制度に基づく融資に係る借入金の当該工事に関する下請負人等への支払計画を債権譲渡先に提出し、債権譲渡先において確認することとする。また、保証事業会社においては債権譲渡先から、支払状況及び支払計画の写しを受けて確認することとする。 9 譲渡債権が担保する範囲 本制度に係る譲渡債権は、当該工事に関して、債権譲渡先の受注者に対する貸付金及び保証事業会社が有する受注者に対する金融保証に係る求償債権を担保するものであって、債権譲渡先又は保証事業会社が有する受注者に対するその他の債権を担保するものではない。 10 債権譲渡承諾書交付までの日数等 (1)債権譲渡承諾書交付までの日数 発注者は、(3)の場合を除き、受注者から債権譲渡の承諾の申請書類を受理した日から1週間(末日が行政機関の休日に当たるときは行政機関の休日に関する法律(昭和63年法律第91号第2条に定める取扱いとする。以下「交付期限」という。)以内に承諾するものとする。 (2)交付期限までに交付できない場合の措置 (1)にかかわらず、やむを得ない事情で、交付期限までに受注者に対し債権譲渡承諾書を交付できない場合には、発注者は、その旨を速やかに受注者に連絡するものとする。 (3)承諾を行わない場合の取扱い 発注者は、申請に係る工事が記2に規定する対象工事に該当しない場合又は申請書類の確認により承諾を行うことが不適当と認められる場合には、承諾を行わないものとする。この場合においては、発注者は承諾を行わない旨を速やかに受注者に連絡するものとする。 11 保証事業会社による金融保証の保証範囲 本制度における保証事業会社による金融保証は、前払金の支払を受けた工事を対象とすることとし、保証範囲は、当該工事の完成に要する資金で、工事請負代金額から前払金、中間前払金、部分払金、部分引渡しに係る請負代金及び債権譲渡先から受注者への融資額を控除した金額の範囲内とする。 12 その他 (1)本制度は健全な建設業者が積極的に活用すべきものであるので、発注者においては、債権譲渡を申請したことをもって、受注者の経営状態が不安定であるとみなし、また、入札契約手続等で不利益な扱いをすることのないよう十分留意すること。 なお、本制度に係る債権譲渡によって受注者の工事完成引渡債務が一切軽減されるものではない。 (2)本制度に係る融資及び「下請セーフティネット債務保証事業による工事請負代金債権の譲渡を活用した融資制度について」(平成20年11月4日付け20文科施第346号文教施設企画部長・会計課長通知)に係る融資は、いずれかを選択して利用できるものとする。 |
担当 | 契約係 |
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